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ラスト アマチュア「オックスフォード大学vsケンブリッジ大学のボート対抗試合 ザ・ボートレース」

1 ザ・ボートレースの起源

ザ・ボートレースとはオックスフォード大学ボートクラブ対ケンブリッジ大学ボートクラブの伝統あるボートの対抗試合で「ザ シーズン」と呼ばれるイギリスの上流階級のスポーツにまつわるイベントではその年最初の大きな大会です。
元々「大学対抗ボートレース」又は「オックスフォード対ケンブリッジボートレース」と呼ばれていましたが、2015年に男女共同じ日に同じ水域を使用するようになってからはまとめて単に「THE BOAT RACE」と呼んでいます。通常のローイング大会はヘンリー・ロイヤル・レガッタの様に「何々レガッタ」となりますが、この大会は特別でイギリスでボートレースと言えばオックスフォード大学対ケンブリッジ大学の対抗試合を意味します。

ザボートレースの競漕風景です

又この大会は2校のみの対戦ですので勝った方は優勝者ではなく勝者として称されます。「この大会では2位はない。あるのは勝者と敗者のみ」とも言われています。2008年から命名権を企業に売却し、現在は銀行がスポンサーになっているガン撲滅慈善団体の名前 (Cancer Research UK Boat Race) でも呼ばれています。
 
最初の大会は1829610日、テムズ川上流にあるヘンリー・オン・ザ・テムズで行われました。

ボートレース第1回大会のスケッチ
第1回大会のスケッチ

始まりは、ケンブリッジ大学のチャールズ メルヴェイルと言う学生がケンブリッジ市で休暇中に高校時代からの友人であるチャールズ ワーズワースと会った後、オックスフォード大学に「イースター休暇期間中にロンドンもしくはロンドン近郊でボートレースを行いたい」と言う挑戦を1829312日に申し込んだ所にあります。それに対してオックスフォード大学は322日に「オックスフォード大学は6月までボートレースを行わないのでイースターが過ぎてからなら」と言う条件付きで正式に承諾しました。対戦結果はオックスフォード大学の圧勝でした。 
この時のボートは現在でもヘンリー市にある「River&Rowing Museum(リバー&ローイング博物館)」で展示されています。
今でも挑戦を申し込む習慣が残っていて、前年の敗者が勝者に挑戦を申し込む決まりになっています。
ちなみに、チャールズ ワーズワースはイギリスを代表する詩人ウィリアム ワーズワースの甥に当たります。

チャールズメルヴィルとちゃーるすワーズワースの画像

2回大会は、水域をウェストミンスターからパットニーに移動して1836年に行われます。水域はオックスフォード大学がヘンリーをケンブリッジ大学はロンドンを希望しましたが2年以上協議を行った結果現在の水域に定着し1856年以降(第1次と第2次世界大戦期間中を除く)毎年3月の最終週もしくは4月の第1週に開催される様になります。ケンブリッジ大学がロンドンを希望したのは当時のボートは重くヘンリーまでの距離がオックスフォードより長く運搬が大変であり不利だという事が一番大きな理由であったそうです。又当時のテムズ川は主要な交通路で行き交う船で混雑していました。
 
競漕種目は男女共にエイト。コックスは体重の軽い女性でも構わない。2007年の大会ではケンブリッジ大学が女性コックスを起用して大変話題になりました。昔からの慣例でこの大会の勝利クルーのコックスはテムズ川に掘り投げられる事になっています。でも本人にしてみれば最高の瞬間でしょうね。

勝者のコックスが川に投げ込まれている瞬間です
この大会ではオックスフォード大学が男女共に勝ちましたので両名同時に川に堀り投げられました。 

リザーブと呼ばれる控えクルーのレースはメインの前に行われます。リザーブに関してはオックスフォード大学男子が「アイシス」女子が「オシリス」、ケンブリッジ大学男子が「ゴールディ」女子が「ブロンディ」と呼ばれています。

1896年オックスフォード大学クルー
1896年 オックスフォード大学のクルー
ボートレースのスケッチ

2 女子ボートレースの誕生

オックスフォード大学女子ボートクラブの設立は1926年、ケンブリッジ大学女子ボートクラブは1941年です。オックスフォード大学女子ボートクラブ対ケンブリッジ大学女子ボートクラブの初対戦は1927515日オックスフォードのアイシスと言う所で行われ1964年以降毎年行われています。当時は女性クルーが同時に2隻川にいる事が認められなかったので、初期の数レースでは女性は並んで競漕せず「時間とスタイル」で競い合っていました。又、1942年まではケンブリッジ大学女子ボートクラブのクルーは全員ニューナムカレッジボートクラブのメンバーでした。

ケンブリッジ大学虚子ボートクラブのクルー
女性が肌を見せるのは厳禁とされていた時代でしたのでローイングウェアはローイングスーツではなくロングスカートでした。

3 疑惑のドロー (デッドヘッド)

2018年までの対戦結果は、男子ではケンブリッジ大学が83801引き分け。女子ではケンブリッジ大学が4330敗となっています。
 
男子の引き分けは1877324日に行われた第34回大会です。しかしこの判定には多くの人達が異議を唱えました。当日は悪天候でゴール審判のジョン フェルプスは同タイムでゴールとジャッジしましたが、彼は当時既に70歳以上で片目が見えていなかったそうです。又理由は定かではありませんが彼はゴールポストを基準に判定する事が出来ませんでした。ローイングの歴史研究家のティム コッホは2014年のオフィシャルボートレースプログラムでこの判定について厳しく批判しています。

正直者のジョンの写真です
正直者のジョン

フェルプスのニックネームは「正直者のジョン」で噂になった様にお酒を飲んでいたわけではありません。いくつかのメディアはオックスフォード大学が僅差で勝利したと主張していましたが彼らは川下から観戦していました。もう一つの理由として両校のスクールカラーが挙げられています。当時は今ほど鮮やかではありませんが、両校ともブルー。当日は悪天候でフェルプスは高齢で片目が見えてなく、ゴールポストの助けも借りる事ができなったのであいまいな判定になってしまった可能性があります。
残念ながら今日の様に写真やビデオ判定が出来なかった時代ですので明確にする方法はなく、現在でも疑惑のドローとして語られています。

1877年当時のスケッチ
現在彼の子孫がジャッジを務めておりメディアからはいつも「あなたは大丈夫でしょうね?」とからかわれています。

4 ザ ボートレースは「ラストアマチュア」

オックスフォード大学のチームカラーは濃い青でケンブリッジ大学のチームカラーは薄い青ですので「青同士の戦い」又は「ダークブルーとライトブルーの戦い」とも呼ばれています。イギリスでは大変人気のある大会で春を告げる伝統の一戦として川岸では毎年20万人以上が観戦しテレビの視聴者も1,000万人以上とされています。現在では、テレビ局(BBC)が大会前に両校の練習風景やクルーのインタビューを交えた特番を放映するほどです。レースの前には両校のクルーが記者会見に臨みます。今ではこの会見中にならわしに従い、前年度の勝者は敗者から正式な挑戦を受けます。
 
応援はオックスフォード側とケンブリッジ側に分かれて行われますが、日本の様な応援団はなく関係者や熱烈なファンが声援を送っているだけで、川岸にいる一般客や観光客は春のイベントとしてビール片手に盛り上がっているケースも少なくないそうです。現にレース中はボートが目の前を通るのは一瞬の出来事ですし。レースの状況をじっくり見たい人はやはりテレビで、と言う事なりますね。

ザボートレース観戦風景のスケッチ
1881年テムズ川でのオックスフォード大学対ケンブリッジ大学のレース観戦風景
近年のボートレース観戦風景です
近年の川岸でのボートレース観戦風景

イギリスの4大大会の中でこのボートレースだけが賞金がかかっていません。
伝統と格式を重んじるオアーズはトロフィーを受け取る事が最大の名誉とされています。 
ヘンリー・ロイヤル・レガッタが発足したのは10年後の1839年で参加者は各地域のローイングクラブですのでクルーの中には普段職に就いている者も多数いました。19世紀のボート競技は貴族のよる貴族の為のスポーツであって職に就いていない貴族や学生のみをアマチュアとしていました。ザ ボートレースは大学対抗戦なので現在の「ラスト アマチュア」と言われています。

5 ボートレースのコース

コースは男女共全長6.8km。パットニー橋をスタートしてテムズ川を上りチズウィック橋をゴールとしています。途中大きなカーブが2ヵ所もありコックスのスキルが勝敗を分けるとも言われています。スタートが夕方となっているのは干潮で1日に水位が3mも上下する為夕方(16時頃)の満潮1時間前と定められました。

ザボートレースのコースです

オリンピックや世界大会などでのエイトは通常穏やかな水面上で行います。距離も直線で2km。対してザ ボートレースはS字状になっている川を使用して6.8kmと言う長距離で行います。晴天で流れが穏やかで波が立っていない時もあればそうでない時もあるのでクルーには驚異的な体力と技術が求められます。又3月末とは言えイギリスはまだ肌寒く、年によってはすごく寒い日になる事もあり、悪天候の中でのレースもありました。
レース開始前にコイントスでレーンを選びます。レーンと言っても北側か南側かです。有利なスタート位置を選べば中盤の長いカーブで優位に立てます。川の真ん中にブイを浮かせてレーンを作る事もないのでカーブでボート同士が接触する事もしばしありますがイギリスらしく伝統を守られています。
 
男子のコースレコードは1998年にケンブリッジ大学が出した1619秒、女子も2017年にケンブリッジ大学が1833秒というタイムを出しています。

ケンブリッジ大学対オックスフォード大学の競漕風景です

6 現在のボートレース

クルーに選ばれるにはローイングスキルだけでなく学業も優秀で品格がなければなりません。正に若き紳士淑女のお手本の様な方々です。ザ・ボートレースは国内の大学対抗戦なので当然ながらクルーの国籍は問われません。どちらかの大学に在籍していれば出場出来ます。
2010年以降の対戦成績は9戦中オックスフォード大学男子が5勝、女子が6勝とオックスフォード大学がやや優位に立っていますが女子はケンブリッジ大学が2017年に続き連勝しています。ダークブルーとライトブルー、来年のボートレースではあなたはどちらのブルーを応援しますか?

オックスフォード大学&ケンブリッジ大学のクルー
 
オックスフォード大学のクルー
オックスフォード大学男子ボートクラブのクルー
オックスフォード大学女子ボートクラブのクルー
 
ケンブリッジ大学のクルー
ケンブリッジ大学男子ボートクラブのクルー
ケンブリッジ大学女子ボートクラブのクルー
 
【監修: strategic global marketing 板倉 孝】
 

エイティズでは、全国のオアーズから高い評価を頂いておりますローイングスーツをはじめローイングクルーに大人気のオリジナルウェアを各種ご用意致しております。お気軽にお問い合わせ下さい。
 
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参考文献
en.wikipedia.org/
theboatrace.org/
historyextra.com/
news-digest.co.uk/
gendai.ismedia.jp/
london.navi.com/
dailymail.co.uk/
historyhit.com/
telegraph.co.uk/

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